一緒に大切な「家族」を想う

ペットの健康を保つために

早期発見!早期治療!

ご注意ください!
「健康診断で数値がよければ、あとは放っておいても大丈夫」というわけにはいきません。
ペットたちは、自らの不調を言葉にして訴えることができないのですから、飼い主さんは、常に彼らの様子に目を配り、些細な変化も見逃さないようにしてください。
下記に、日常的にチェックできて病気の早期発見と早期治療につながるチェックポイントを挙げてみました。

子犬・子猫を迎えたらまずご来院ください

子犬・子猫を迎えたらまずご来院ください

家族として新しく子犬・子猫を迎え入れたら、まずはご来院ください。
全身的な診察を行い、体重測定や骨格の様子などから発育状態を見ます。それから、生まれつきの異常はないかなどを調べます。
また、便を検査してお腹の中の寄生虫を確認したり、ノミ・ダニなどの外部寄生虫を調べます。 特に、先住の犬猫がいる場合、新しく仲間になる子が伝染病や寄生虫を持っていると、移されてしまう可能性もあります。できるなら一緒に暮らす前に、双方とも健康診断を受けておくとよいでしょう。
子犬や子猫では一般的に、何回かのワクチンの接種時にもひと通りの検査を行います。ワクチンを打つためには、健康な状態でなくてはならないからです。その他心配なこと、わからないことがあれば、この機会に遠慮せずに相談してください。
幼児期の健康不安は、その後の飼育方針にも影響することが多いので、しっかりと状態を把握しておくことが大切です。

成長してからは「定期健診」を

成長してからは「定期健診」を

犬や猫が成長してからも、健康診断には重要な意味があります。
それは、「病気の予防と老齢期への準備」です。高齢期になると、糖尿病、腎臓病、心臓病、ガンなどのいわゆる生活習慣病を発症する可能性が高くなります。もちろん、若齢期でも、ガンや心臓病など、成人病に類する疾患が増えている傾向にありますから、若いからといって健康診断が不必要ということではありません。ただ老齢期になると、命に関わるような病気が起こりやすくなりますから、定期的な健康診断がより重要なものとなってくるのです。
同様に、体重の測定・管理も忘れてはいけません。
「コロコロとして太っているほうが見た目もかわいらしい」、などと体重が増えることを気にせずにいるのは考えものです。
体重は、成長してからあまり変化しないほうが望ましいのです。肥満は、糖尿病、心臓疾患、肝疾患など多くの病気や、ヘルニアなど骨格系のトラブルにつながる可能性を持っています。
また反対に、急な体重の減少も、甲状腺機能障害や腫瘍、糖尿病などが潜んでいる可能性があり、注意しなければなりません。
最近では犬猫とも長生きになり、以前ではあまり見られなかったような老齢性の病気も増加しています。
定期的な健診は、病気の早期発見・早期治療の必須条件です。ペットと長く一緒に暮らすために、ぜひ受診してください。

糞便・尿検査

糞便・尿検査

健康診断の時期に、特にルールはありませんが、ワクチンの接種時やフィラリアの検査、血液の一般検査を受けておくと良いでしょう。元気なときに血液を何度か検査しておくと、その子(犬)、その子(猫)の血液の正常値を知ることができるので、何かあった場合に役立ちます。また、体温や脈拍、血圧などは個体差があるため、興奮しやすい犬猫の場合、診察室に入っただけで正常値を上まわってしまうということもありますが、正常値を先生があらかじめ知っていれば、病的なものかどうかを判断する目安にもなります。ワクチン接種時以外にも、定期的に歯石除去をしてもらっている場合には、そのときに一緒に健診を受けておくのも良いでしょう。
いざという時慌てないためにも、ご相談ください。必要なときに必要な情報が手に入るよう、健康診断の計画を立ててみてください。そして、ペットのライフステージに合わせた健康管理が出来るように努めましょう。

歯の健診も忘れずに!

歯のチェックも、健康診断時の大切な観察ポイントの1つです。
歯の噛み合わせや構造上の問題は、お母さんのお腹の中にいるときから始まっているのですが、飼い主の皆さんが歯にも十分な関心を持って育てることで、歯周病はかなり防ぐことができます。
多くの犬や猫は生後3~8カ月の間に、徐々に乳歯から永久歯に生えかわり、遅くとも1歳までには永久歯になるのが普通です。乳歯の抜け残りがあると、歯列を悪くし歯周病の元凶となることもあります。
12ヶ月を過ぎても乳歯が残ってしまった場合には、その後のトラブルを防ぐためにも抜歯をしてもらわなくてはならないこともあります。犬猫の口の中を見てもよくわからない方は、定期的に歯の健診を受けておくとよいでしょう。

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